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「再利用カップ」を表す色々な名前

1/26/2022

記事のまとめ:「エコカップ」「マイカップ」「リユースカップ」「マイボトル」「タンブラー」。たくさんの名前があるけど、違いは何なのか?果たして違いはあるのか?何故こんなに多くの呼び名が存在するのか?あなたの様々な疑問をLess Plastic的に解釈し、お答えしていきます。

エコが当たり前になって、名前も増えてきた。

使い捨てのプラスチック容器に入れてコーヒーをテイクアウトするのは便利ですが、それによる環境へのダメージが限界を超えてきています。そのことに気付いて、より意識的に動こうとする人もたくさん増えました。「地球に優しくコーヒーをテイクアウトしたい。」そんな思いが形になり、再利用カップは世に誕生しました。今では再利用カップもすっかり家庭に馴染むアイテムとなり、街中でもあらゆるところで見かけるようになりました。

再利用カップの数が増えたと同時に増えたのが、その呼び名です。エコカップ、マイカップ、リユースカップ、マイボトル、タンブラーなどなど、今ではたくさんの呼び名が存在します。プラスチックのゴミを増やしたくないという思いは一緒なのに、なぜこんなにたくさんの別称があるのでしょうか?そもそも、これらの名前が指すものに違いはあるのでしょうか?随分とニッチな疑問ではありますが、Less Plasticではここに焦点を当てて、様々な名前が存在する背景について私たちなりに考察していきます。

エコカップ、マイカップ、リユースカップ

まずは、エコカップ、マイカップ、リユースカップについて。これらはすべて同義です。コーヒーやお茶などといった嗜好飲料用の容器として、使い捨てプラスチックカップの代替案として開発されたアイテムです。容量やシルエットが使い捨てカップに似ている点からも、その経緯が見受けられます。

それにしても、エコカップは何故ここまでテイクアウト用の使い捨てカップに寄せたデザインが一般化されてきたのでしょうか?ひとつの理由には「コーヒーを淹れる」という営みにぴったりなサイズと形が、テイクアウト用のカップで既に実現されていたということが言えます。KeepCupが大切にしている「バリスタ・スタンダード」という基準は、まさにそのことを表しています。蓋を閉じて持ち運びをして、蓋を取ってコーヒーやお茶の香りを感じることができるのも、この形にこだわる理由かもしれません。

もうひとつ考えられる理由として、人々のカフェカルチャーに対する印象が作用しているのではないでしょうか。「カフェのコーヒーといえば、底から飲み口にかけて少しずつ面積を広げていくあのプラスチックカップの形」というイメージが強く根付いてはいないでしょうか。20世紀から続いてきた使い捨てプラスチックカップが潜在的に人々に与えてきた印象は大きいようです。

タンブラー

次に、タンブラーについて。タンブラーもまた、コーヒーやお茶などといった飲み物を想定してデザインされた経緯があります。一方で、最近ではお酒用のタンブラーも市場に出回るようになりました。優れた保温性がその強みであることが見受けられます。

エコカップとのもうひとつの共通点は、底から上に向かって口径が大きくなるシルエットです。エコカップと相違する点としては、見た目が使い捨てカップに似ていないというところが一つあります。タンブラーの方が細長く、容量が大きい傾向にあります。

マイボトル

そして、マイボトルについて。「ボトル」というワードが名前に入っていることからもわかるように、プラスチックカップというよりはペットボトルに近い容量・シルエットを有しています。役割としては、水筒に近いです。シチュエーションをあまり問わず、外出時にいつでも飲める容器として人気を集めてきました。最近だと、エクササイズやヨガなど、身体を動かす場面と結びつけられる印象が強いかもしれません。

一般名詞としてのKeepCup

日本でKeepCupというと「エコカップの一つのブランド」というイメージですが、これがオーストラリアでは「エコカップそのもの」を指す言葉として使われています。つまり、KeepCup以外のエコカップのことも含めて “KeepCup” と呼ばれているのです。このような「固有名詞の一般名詞化」は英語圏では珍しくないことなんです。例えば、Ziploc。日本でも「ジップロックに入れて」などと日常的に使われていますが、Ziplocはあくまでブランド名であり、本来あの品物そのものを指す言葉ではなかったのです。それが今では「ジップロック以外にどう表現したらいいのか?」と悩むくらい、品物自体を表す言葉となりました。アメリカ等ではティッシュのことをKleenexと呼ぶ人もいますが、これもティッシュのブランドのひとつ。数多くのティッシュ箱の外側にKleenexと書いていることから、そう呼ぶようになったという説があります。

これらの例に共通しているのは、どれもその品物を代表するブランドであるという点です。エコカップと言いたくてKeepCupという言葉が出てくるオーストラリアからは、それほどKeepCupが代表的ブランドとなっている様子が見受けられます。

たくさんの名前はなぜ生まれたのだろう?

再利用カップ、エコカップ、マイカップ、リユースカップ、タンブラー、マイボトル。たくさんの名前について話してきました。違いもいくつかありましたが、大まかに見るとかなり似ていることというのが正直なところです。では何故、ほぼ同じ用途のものにここまでたくさんの名前があるのでしょうか?

ひとつに、これらがすべて比較的に新しく台頭してきたアイテムであることが言えるのではないでしょうか。20年前はなかったような事柄を世界中の人が注目し、定義しようとする中で、様々な視点や切り取り方に応じて呼び方が多数出てくるのは、自然なことでしょう。

もうひとつに、日本語を扱う人の間で「サステイナブル」なことに対する解像度が上がっていることが言えるでしょう。同じジャンルにおける微妙な違いに注目して、それぞれの特徴に名前をつけるのは、それだけ馴染みが出てきていることの表れだと考えることができるのです。マグロの細々とした部位にそれぞれ名前をつけているのと少し似ているかもしれません。「中トロ」「大トロ」「赤身」「脳天」「尾」などと “tuna” をここまで細かく分類するのには、日本文化との密接な関わりを感じます。

これからも前向きに、サステイナブルに。

発展途上ではありますが、サステイナブルなコーヒー文化は確実により身近なものになってきています。ここまで多くの名前が使われて、細かく分類されている過程がそれを表しています。少しずつではありますが、エコに対しての人々の関心は確実には日に日に大きくなっています。前向きに捉えて、これからもハッピーなエコ生活をエンジョイしていきましょう!

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